膵臓がん

すい臓がんについて

すい臓がんは、日本でのがん死亡率で肺がん、胃がん、大腸がん、肝臓がんに次ぐ第5位に位置しています。

すい臓がんは、他のがんと比べて非常に見つけにくく、発見したときには腫瘍が拡がっている状態が多く、早期発見が難しいがんです。

早期発見が難しい理由は、すい臓は胃の後ろ(背側)にあり、長さ20cm・厚さ2cm程度と小さな臓器ということです。
そのため、胃のほかにすい臓の周囲には、脾臓、大腸、小腸、胆嚢、肝臓に囲まれているように存在しているので、がんが出来ても発見が難しくなります。

すい臓がんの症状

すい臓がんの初期症状は、なんとなく食欲がないとか、胃のあたりが重苦しいなどの症状から、特になんの症状も示さないこともあります。
すい臓がんが進行してくると、下記の症状が出てくることがあります。

@黄疸(おうだん)、からだのかゆみ、発熱、右季肋部痛
この症状は、胆道の閉塞や炎症により起こります。
すい臓の先(膵頭部)には、膵管の出口とともに、胆汁が排泄される胆管が存在します。

そのため、がんによりそれらの管が圧迫されて胆汁が十二指腸に排泄されなくなると、胆嚢が炎症をおこし、発熱や右季肋部痛を起こしたり、胆汁の成分であるビリルビンが皮膚に沈着してからだが黄色くなる黄疸がでてきたり、からだが痒くなります。

A腹痛、背部痛
すい臓内の膵管ががんにより圧迫されると、すい臓が炎症を起こし、腹痛や背部痛を起こします。

B糖尿病、下痢
すい臓がんにより、すい臓が本来の機能が低下してくると、糖尿病や下痢がおこります。

これは、すい臓で産生されるインスリン(血糖を下げる効果があるホルモン)やリパーゼ(脂肪分解酵素)などを作る量が減少するためです。

すい臓がんの危険因子

すい臓がんの原因は未だ明らかではありませんが、動物性脂肪や蛋白質の多い食事、アルコールの過剰摂取、喫煙が膵臓がんを引き起こす可能性を高くすると言われています。

また、急性膵炎、慢性膵炎、糖尿病などすい臓疾患のある方は、すい臓疾患のない方に比べて、膵臓がんになる可能性が高くなります。

すい臓がんの種類

一般的にすい臓がんとは、膵管からがんが発生して、だんだん大きくなり、浸潤や他の臓器に転移する膵管がんを指します。
このすい管がんは膵臓がん全体の90〜95%を占めています。

すい管がん以外には、インスリンやグルカゴンというホルモンを分泌するランゲルハンス島細胞から発生するがんや、のう胞を形成するがんなどがあります。

すい臓がんの検査

すい臓がんを発見するための検査は、主に下記のようなものがあります。

腹部超音波
ヒトの耳には聞こえない高い音(超音波)を利用して、主に肝臓・胆嚢・脾臓・膵臓・腎臓などの病変の有無を調べる検査です。
CT
X線を用いて各組織の放射線の吸収の違いを利用して、コンピュータで体の輪切り画像を映し出します。
これによって、膵臓がんや転移の有無を調べます。
MRI(磁気共鳴画像検査)
磁気に力を使って、人体の輪切り画像を撮り、がんや他の臓器への転移がないかを調べます。
検査中かなり強い磁気を使うため、貴金属を検査前にすべて外し、ペースメーカーを体内に入れてる方は、事前にその旨をつたえる必要があります。
ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査)
内視鏡を口から入れて十二指腸まで挿入し、十二指腸にあるファーター乳頭(胆汁や膵液の出口)と呼ばれる小さな穴に、細い管を挿入してそこに造影剤を注入してレントゲン写真をとります。
この検査によって、 胆管や膵管に異常があるかをチェックします。

すい臓がんのステージ

T期
すい臓がんの大きさが2cm以下で、すい臓の内部にがんが限局している状態のもの。

U期
すい臓内にがんはとどまっているが、大きさが2cm以上ある、若しくは、がんの大きさが2cm以下であるが、第1群リンパ節に転移があるもの。

V期
すい臓の外へがんが出ているが、リンパ節転移がないか、第1群リンパ節までの転移にとどまっているもの。
又は、がんがすい臓内にとどまっているが、第2群リンパ節にまで転移しているもの。

W期
がんが遠隔転移していたり、周囲の臓器や器官に転移しているもの。