ALP

ALPとは

ALP(アルカリフォスファターゼ)とは、リン酸化合物を分解する酵素で、体内のほとんどの臓器に存在しています。
ほとんどの臓器に存在していますが、骨、小腸、肝臓、胎盤、腎臓に特に多く存在し、 ALPが異常高値を示すものは骨疾患と肝胆道系疾患が多いです。

また、下記にも記してありますが、妊娠・成長期の小児は高値を示し、血液型がB型・O型の方はALPが高値を示すことがあります。

ALPにはアイソザイムと呼ばれる、臓器由来の異なる種類のALPが存在します。
ALPが高い場合、このアイソザイムを調べて病気の診断に用いることがあります。
尚、正常の成人ではALP2とALP3が存在(ALP3が主体)し小児ではALP3が主に存在します。

ALP1(肝由来)
胆管が閉塞して胆汁が逆流する状態になると出現し、病態としては、胆道の閉塞性疾患や肝疾患があげられます。
ALP2(肝由来)
正常成人のALPの主がこのALP2となります。
又、肝疾患や胆道疾患で上昇します。
ALP3(骨由来)
骨芽細胞(骨を作る細胞)に存在します。
よって、骨芽細胞が増殖する病気や骨腫瘍などで上昇します。
又、成長期の小児の場合、骨芽細胞の活動も盛んなことから小児におけるALPの値の主がこのALP3となります。
ALP4(胎盤由来)
胎盤に存在するもので、妊娠した場合(特に妊娠後期)に出現します。
又、一部の悪性腫瘍(肺がんや卵巣がんなど)でも見られる場合があります。
ALP5(小腸由来)
肝硬変などの病気で上昇します。
又、血液型がB型・O型の一部の方に脂肪食摂取後に上昇する場合があります。
ALP6(免疫グロブリン結合型)
免疫グロブリンのIgGと結合したもので、潰瘍性大腸炎で認められる場合があります。

ALPを検査する目的

・肝、胆道系疾患が疑われるとき
(一般的にこの肝・胆道系疾患を疑う場合に用いられることが多い)
・骨疾患が疑われるとき
・悪性腫瘍が疑われるとき

異常値を示す疾患

増加する場合
肝疾患
:急性・慢性肝炎、肝硬変、肝がん、原発性胆汁性肝硬変 など
胆道疾患:胆石症、胆管炎、胆管がん など
骨疾患:クル病、ページェット病、骨軟化症、骨転移がん など
その他の疾患
 ・上記以外のがん:膵頭部がん、腎臓がん、肺がん、卵巣がん など
 ・甲状腺機能亢進症、潰瘍性大腸炎、腎不全 など

低下する場合
甲状腺機能低下症 、遺伝性低ALP血症 など

※甲状腺機能亢進症及び低下症がALPの増加や減少に影響を与える理由
甲状腺ホルモンは破骨細胞(古い骨を壊す細胞)を活性化する働きがあるので、甲状腺機能が亢進すると、甲状腺ホルモンの分泌も亢進され、結果的に破骨細胞が活性化されて、その影響で骨芽細胞が増殖するため、ALP(ALP3)が増加します。
甲状腺機能が低下すると、この逆の現象が起こります。