アミラーゼ

アミラーゼとは

アミラーゼは、食物から摂取したデンプンを体内に吸収しやすい糖に分解する消化酵素で、主に膵臓や唾液腺から分泌されます。

各組織で分泌されたアミラーゼは消化管内にだされてデンプンを分解するのですが、炎症などによって膵臓や唾液腺が障害を受けると、アミラーゼは血液中に放出されるため、値が高くなります。

アミラーゼは上記以外にも、肝臓や肺、小腸などからも微量ながら分泌されています。

アミラーゼの酵素として働ける時間はとても短く、だいたい2〜4時間です。
アミラーゼの1/3は腎臓から尿中に排泄されて、残りの2/3は肝臓や網内系で処理されます。

アミラーゼアイソザイム
血液中に存在するアミラーゼのほとんどは、膵臓由来のものと唾液腺由来のものです。

一般的に膵臓由来のものをP型アミラーゼ、唾液腺由来のものをS型アミラーゼと呼んでおり、これらのことをアミラーゼアイソザイムと呼びます。

血液中にはP型アミラーゼが約40%、S型アミラーゼが約60%の割合で存在しています。

血清アミラーゼ検査は血液中に存在する総アミラーゼの値であり、P型アミラーゼやS型アミラーゼなど、血液中のすべてのアミラーゼを含んだ値です。

アミラーゼを検査する目的

1)膵臓疾患を疑う場合や、膵臓疾患の経過観察 
2)唾液腺疾患を疑う場合や、唾液腺疾患の経過観察

異常値を示す疾患

増加する場合
1)膵臓疾患
膵炎(急性、慢性)、膵のう胞、すい臓がんなど
2)唾液腺疾患
耳下腺炎など
3)その他

腎不全
約1/3のアミラーゼは、腎臓から尿中に排泄されますが、腎不全になると腎臓からの排泄能力が低下するため、血液中のアミラーゼが尿中に排泄できないために高値を示します。
アミラーゼ産生腫瘍
卵巣がんや肺がん、骨髄腫などの悪性腫瘍では、アミラーゼを産生するものがあり、これらのアミラーゼを産生する腫瘍があると値が高値を示します。
肝炎(急性、慢性)、肝硬変、子宮外妊娠の破裂、肺疾患(肺炎、肺梗塞)、腸疾患(腸閉塞、潰瘍性大腸炎)など
アミラーゼが上昇する原因が明らかではありませんが、これらの疾患で上昇することがあります。

低下する場合
慢性膵炎の末期

備考
やせているヒトは太っているヒトよりアミラーゼが20%程度高い傾向にあります。
また、長期にわたって大量の飲酒をしている方は値が高い傾向にあります。

新生児では低値を示しますが、2〜3歳くらいで成人と同じ値を示します。