マグネシウム(Mg)

マグネシウム(Mg)について

マグネシウムは体内で約25g存在し、だいたい6割程度が骨の構成成分として存在しています。
残りの4割程度は、筋肉や脳、神経に存在しています。

マグネシウムの吸収
食事で摂取されたマグネシウムは20〜50%程度が小腸で吸収され、残りは便として排泄されます。
体内のマグネシウム量が増えると、小腸からのマグネシウムの吸収が抑制され、腎臓からの排泄量を増やし、体内のマグネシウム量が不足すると、小腸からのマグネシウムの吸収を亢進し、腎臓でのマグネシウムの再吸収も亢進させて一定の濃度を維持するように働きます。

マグネシウム(Mg)の働き

1)酵素の手助け(補酵素)
マグネシウムは、325種類以上の酵素の手助け(補酵素)をしており、体内での代謝に大きく関わっています。

2)丈夫な骨を作る
マグネシウムは、骨を作るためにはとても大切なミネラルで、骨の代謝に関与しています。
血液中のマグネシウム量が減ると骨からマグネシウムがそれを補うために動因されますが、マグネシウムと一緒にカルシウムも溶け出てしまうためマグネシウムの不足は骨粗鬆症の原因となります。

3)精神の安定
マグネシウムは別名「抗ストレスミネラル」と呼ばれるほど、精神活動にかかせないミネラルです。
神経細胞の活動にかかわっており、カルシウムと拮抗したり協同して神経活動の安定に関わっています。

又、神経伝達物質であるセロトニンをつくるためにもマグネシウムは必要となってきます。
セロトニンは、不足するとうつ状態など精神状態が不安定になります。
これらの作用が精神の安定に繋がる働きをします。

マグネシウムは、ストレスをうけることによって消費されてしまいますので、ストレスの多い方は摂取不足にならないように心がけましょう。

4)筋肉の伸縮の調整
筋肉の収縮はカルシウムが関与していますが、マグネシウムは、筋肉細胞の中に入るカルシウムの量を調節する働きがあるため、収縮した筋肉を弛緩させる作用があります。

マグネシウムが不足すると、筋肉は収縮状態が続いてしまい、こむらがえりの原因となったり、ピクピクと筋肉の痙攣が起こることがあります。

5)血圧を下げる
血管も平滑筋と呼ばれる筋肉でできています。
上記の4)でもお話しましたように、マグネシウムが不足すると、筋肉細胞中のカルシウム濃度が上昇して収縮状態となってしまうため血圧が上昇します。

マグネシウムは筋肉細胞中のカルシウム濃度の上昇を防ぎ、弛緩するように働きますので血圧低下作用があります。

6)その他
体温調節や血液を固まりにくくする、偏頭痛、糖尿病、虚血性心疾患の予防効果などがあります。

マグネシウムが不足するとこんな症状が!

  1. 不安になったり、イライラする
  2. 疲れやすい
  3. こむら返りが起きたりまぶたがピクピクとなる
  4. 血圧が高め
  5. 偏頭痛が起こる
  6. その他に不整脈が起きやすくなったり、骨粗鬆症の原因となったり虚血性心疾患や動脈硬化のリスクが高くなります。

過剰症について
食事からの摂取では過剰症になることはありませんが、サプリメントなどを過剰に摂取することによって下痢を起こすことがあります。

マグネシウム(Mg)の食事摂取基準

マグネシウムの年代別摂取基準(男性)          (単位 mg/日)

      年齢       推奨量       目安量      耐用上限量※1
     0〜5 (月)        ―        20        ―
     6〜11(月)        ―        60        ―
      1〜2(歳)        70        ―        ―
      3〜5(歳)       100        ―        ―
      6〜7(歳)       130        ―        ―
      8〜9(歳)       170        ―        ―
    10〜11(歳)       210        ―        ―
    12〜14(歳)       290        ―        ―
    15〜17(歳)       350        ―        ―
    18〜29(歳)       340        ―        ―
    30〜49(歳)       370        ―        ―
    50〜69(歳)       350        ―        ―
    70以上(歳)       320        ―        ―

 

マグネシウムの年代別摂取基準(女性)          (単位 mg/日)

     年齢     推奨量      目安量     耐用上限量※1
    0〜5(月)        ―        20        ―
    6〜11(月)        ―        60        ―
     1〜2(歳)        70        ―        ―
     3〜5(歳)       100        ―        ―
     6〜7(歳)       130        ―        ―
     8〜9(歳)       160        ―        ―
   10〜11(歳)       210        ―        ―
   12〜14(歳)       280        ―        ―
   15〜17(歳)       300        ―        ―
   18〜29(歳)       270        ―        ―
   30〜49(歳)       290        ―        ―
   50〜69(歳)       290        ―        ―
   70以上(歳)       260        ―        ―
  妊婦(付加量)      + 40        ―        ―
 授乳婦(付加量)      + 0        ―        ―

                     参考:厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2010年版)

※1
通常の食品からの摂取の場合、耐用上限は設定されていませんが、通常の食品以外からの摂取量の耐用上限は、成人の場合:350mg/日、小児の場合:5mg/kg(体重)/日とします。

推奨量
個人の場合は不足の確率はほとんどなく、集団の場合は不足が生じていると推定される対象者がほとんど存在しない摂取量
目安量
目安量以上を摂取していれば不足しているリスクが非常に低い量(推定平均必要量が算定できない場合に用いられる)
耐用上限量
この値を超えて摂取した場合、過剰摂取による健康障害が発生するリスクが0(ゼロ)より大きいことを示す値

マグネシウム(Mg)を多く含む主な食品(可食部100gあたり)

                                              (単位:mg)

野菜類 豆類 穀類
・えだまめ ・大豆 ・アマランサス
 生           62  ゆで           110  玄穀          270
 ゆで          72 ・きな粉 ・あわ
・おかひじき  全粒大豆        240  精白粒         110
 生           51 ・充てん豆腐       62 ・えんぱく
・オクラ ・油揚げ         130  オートミール      100
 生           51 ・凍り豆腐        120 ・きび
 ゆで          51 ・糸引き納豆      100  精白粒         84
・ごぼう ・挽きわり納豆      88 ・小麦粉(強力粉)
 生           54 ・湯葉  全粒粉         140
・しそ  生             80 ・小麦はいが       310
 葉           70 ・こめ
・ほうれんそう  玄米          110
 葉 なま        69
 葉 冷凍       52
種実類 海藻類 魚介類
・アーモンド ・あおさ ・いかなご
 乾           310  素干し        3200  素干し          130
 フライ、味付け    270 ・あおのり  佃煮            80
・えごま  素干し        1300 ・かたくちいわし
 乾           230 ・あまのり  素干し          230
・カシューナッツ   焼き海苔       300  田作り          190
 フライ、味付け   240 ・まこんぶ  みりん干し        73
・かぼちゃ  素干し         510 ・まいわし
 いり、味付け    530 ・利尻昆布  みりん干し        54
・中国くり  素干し         540 ・さんま
 甘ぐり         71  刻み昆布       720  みりん干し        50
・くるみ  とろろこんぶ      520 ・かつお節         70
 いり         150 ・てんぐさ ・削り節           91
・けし  角寒天         100 ・さば節          140
 乾          350 ・ひじき ・いくら            95
・ごま  ほしひじき       620 ・しらす干し
 乾          370 ・わかめ  半乾燥品        130
・ピスタチオ  生            110 ・ししゃも
 いり、味付け    120  カットわかめ     410  生干し、焼き       57
・ひまわり ・からふとししゃも
 フライ、味付け   390  生干し、焼き       65
・ヘーゼルナッツ ・あかがい
 フライ、味付け   160  生              55
・マカダミアナッツ ・あさり
 いり、味付け     94  なま            100
・まつ  佃煮            79
 いり         250 ・あわび
・落花生  生              54
 いり         200 ・牡蠣
 バターピーナッツ 190  生              74
 ピーナッツバター 180 ・さざえ
 生              54
乳類 飲料類 ・はまぐり
・脱脂粉乳      110 ・抹茶 230  生              81
・パルメザンチーズ  55 ・インスタントコーヒー   410  水煮            69
・ココア  焼き            87
 ピュアココア       440 ・ほたて
 ミルクココア       130  なま            59
 水煮            57
・ほっきがい
 生             75
・さくらえび
 ゆで            92
 素干し          310
・するめいか
 生             54
 水煮            59
・まだこ
 生             55
 ゆで            52

参考:五訂増補 日本食品標準成分表(科学技術・学術審議会・資源調査分科会)