骨粗鬆症

骨粗鬆症の食事療法の基本は、カルシウムを摂ることです。
カルシウムをしっかりと摂取して、それと同時に骨を作るための材料となる栄養素もしっかりと摂取しましょう。

骨粗鬆症と食事

1)カルシウムをしっかり摂ろう
皆様もご存知のとおり、骨はカルシウムを原料として作られています。
そのためカルシウムの摂取が不足すると骨粗鬆症の原因となりますので、十分にとることが必要です。

カルシウムは様々な食品に含まれていますが、体内へ吸収されやすさが違います。
カルシウムの吸収率は、牛乳約40%、小魚約32%、野菜約19%です。
※牛乳・小魚・野菜にはたくさんの種類があり、すべての種類が上記の吸収率にあてはまるわけではありません。

牛乳のカルシウム吸収率が高いのは、牛乳中に含まれる乳糖がカルシウムの吸収を促進させる作用があるためです。
吸収率からすれば牛乳がカルシウムを摂取するには優れていますが、その他の小魚や野菜にも重要なミネラルや栄養素が含まれていますので、牛乳のみに偏ることなくまんべんなくいろいろな食物からカルシウムを摂取することが大切です。

2)ビタミンDやビタミンKの摂取も忘れずに
ビタミンDは、腸からのカルシウムの吸収を助け骨形成を促進する作用があります。
ビタミンDは日光浴で紫外線にあたることによって体内で作られます。
また、さかな、乳製品、しいたけなどにも多く含まれていますので、カルシウムと同じくビタミンDも摂取しましょう。

ビタミンKは、骨からカルシウムが溶け出るのを抑え、骨を形成する働きがあります。
緑黄色野菜、納豆、乳製品、肉類などに多く含まれています。

3)マグネシウムは骨形成には大切
マグネシウムは、カルシウムと同様にリン酸マグネシウムとして骨を作る材料となります。
また、骨を作る骨芽細胞に作用して、骨に入るカルシウムの量を調節する働きもあります。
そのため、マグネシウムが不足すると、骨が正常につくられなくなるため、骨粗鬆症となってしまいます。

カルシウムとマグネシウムを2:1の割合で摂取するのがとても理想的です。
マグネシウムは、海藻類・魚介類・豆類・種実類(アーモンドなど)などに多く含まれています。

4)リンの過剰摂取に注意
骨はカルシウムが単独で形成しているわけではなく、リン酸と結合した状態のリン酸カルシウムとして存在しています。
そのため、骨を作るにはリンは必要となります。

しかし、リンの過剰摂取は、体内に吸収される前のカルシウムと結合して便として排泄されてしまい、カルシウムの吸収を妨げてしまうので注意が必要です。

リンは、スナック菓子や炭酸飲料・加工食品に多く含まれていますので、これらの食品を多く摂らないように心がけましょう。

5)塩分は控えましょう
塩分の摂取が多いと、せっかく摂取したカルシウムが尿と一緒に排泄される量が増えてしまいますし、高血圧などの原因にもなりますので、腎臓病や高血圧などで塩分制限がない場合は、1日10g以下を目安に減塩しましょう。

6)アルコールはほどほどに
アルコールは、カルシウムの吸収を低下させ、ビタミンDの働きを抑えてしまいますので、飲みすぎには注意しましょう。

7)過剰なタンパク質の摂取に注意しましょう
タンパク質は、骨を作るにはとても大切な栄養素ですが、過剰に摂取すると、カルシウムの吸収を妨げてしまいますので、適量のタンパク質を摂るようにしましょう。

8)食物繊維やシュウ酸のとりすぎに注意
シュウ酸は、腸内でカルシウムと結合して吸収されずに体外に排泄されてしまいます。
そのため、摂りすぎるとせっかく摂ったカルシウムが吸収されることなく排泄されてしまいますので、シュウ酸を多く含む食品を食べ過ぎないように注意しましょう。

食物繊維は、カルシウムを吸着して体外に一緒に排泄する作用があります。
食物繊維は、便秘解消やコレステロールを下げるなどの良い働きもありますので、過剰な摂取を避け、食物繊維の摂取を減らすよりも、カルシウムの摂取を増やすように心がけましょう。
シュウ酸を多く含む食品は、ほうれん草・たけのこ・ナッツ類・チョコレート・紅茶などがあります。

9)イソフラボンは女性の味方
骨粗鬆症は、女性に多い病気です。
女性でも特に閉経後に多いのですが、これは、女性ホルモンの分泌が低下するためです。

女性ホルモンは、骨からカルシウムが溶け出るのを防ぐ作用があるため、分泌が低下することにより、カルシウムが骨から溶け出る量が増えて結果的に骨粗鬆症となってしまいます。
大豆に多く含まれているイソフラボンは、女性ホルモンに似た作用を持つ成分なので、カルシウムが骨から溶け出すのを防ぐ効果があります。
そのため閉経後の女性は、大豆製品を1日1品は食べるようにしてみてはいかがでしょうか。