尿路結石(1)

尿路結石とは

尿路結石

尿の通り道のどこかに石(結石)ができた状態です。

結石とは、尿酸・リン酸・シュウ酸・カルシウムなどが何らかの原因で結晶となり、それがどんどん大きくなったものです。

尿は腎臓で作られ、そこから尿管を通って膀胱に一時的にためられて、尿道を通って体外に排泄されます。

尿路結石とはすなわち、腎臓・尿管・膀胱・尿道のどこかに結石が存在する状態です。
腎臓に石がある場合は腎臓結石、尿管に石がある場合は尿管結石、膀胱に石がある場合は膀胱結石、尿道に石がある場合は尿道結石と呼ばれ、 尿路結石は、それらの総称した呼び方です。

尿路結石は2:1以上の割合で男性の方が女性よりも罹りやすく、年齢別に見てみますと、男性の場合20〜50歳代に、女性では閉経後に多くみられます。

尿路結石の症状

主な症状は、側腹部や腰の痛みや血尿があります。
又、頻尿や残尿感などの膀胱炎に似た症状がでることもあります。 痛みは腎臓内または膀胱内にある場合は、無症状か鈍痛程度ですが、尿管に移行すると激痛が起こります。
この場合、冷や汗・吐き気や嘔吐を伴うこともあります。

皆さんの中では、激痛の原因は結石が動くことによって起こっていると思われている方もいるかもしれませんが、この激痛は、腎臓の下部や尿管が塞がれたことによって、尿が体外に排泄できなくなって腎臓が腫れてしまう(水腎症:すいじんしょう)になってしまうことによって起こるものと、尿管が激しく収縮したことによって起こります。
又、結石によって尿路の粘膜のどこかにキズをつけてしまうと血尿がでます。

尿路結石ができる原因

全体の約7割は原因が不明で、遺伝的な体質や生活環境、食生活・ストレス、水分の摂取不足などが重なり合ってその結果、結石ができてしまいます。
しかしながら、この中で特に食事と水分の摂取は結石ができる過程において影響が大きいとされています。

尿路結石の成分

尿路結石はすべてが同じ成分からできているわけではありません。
代表的なものは4種類です。

1)カルシウム結石
カルシウム結石にはシュウ酸カルシウム結石とリン酸カルシウム結石の2種類が存在します。
その中でも、シュウ酸カルシウム結石は、全体の結石の約8割を占めるほど多い結石です。
バランスの偏った食生活、特に脂肪やシュウ酸を多く含んだ食分の摂りすぎや、カルシウムを含んだ食品の摂取不足が原因のひとつとしてあげられます。
2)リン酸マグネシウムアンモニウム結石
この結石は尿路に細菌が繁殖する尿路感染が原因で起こります。
この結石は、尿路感染が原因であることから、男性よりも尿道の短い女性の方がなりやすいです。
3)尿酸結石
この結石は尿酸の排泄が多いとなりやすいので、痛風や高尿酸血症のかたは要注意です。
4)シスチン結石
シスチン尿症という遺伝性の疾患で、尿細管の機能異常によって起こります。

尿路結石を調べるための検査

尿検査

試験紙
専用の試験紙を尿に浸して、pH・蛋白・糖・白血球の有無などを調べます。
沈渣
この検査は、尿を遠心分離して沈殿物に染色液をかけてどのような成分が尿中に存在するかを調べます。
尿中に存在するものを調べることによって、尿路結石の治療効果や再発の防止に役立てます。

血液検査

末梢血液検査、CRP
これらの検査では、末梢血液検査に含まれる白血球数や炎症時に上昇するCRPを用いて、炎症が存在しているかを調べています。
BUN、クレアチニン
この検査では、腎臓の機能が悪くなっていないかを調べています。
カルシウム、リン、尿酸
この検査では、尿路結石の原因となるカルシウム、リン、尿酸が血液中にどの程度存在しているかを調べています。
PTH(副甲状腺ホルモン)
この検査は、高カルシウム血症の原因となる副甲状腺機能亢進症が存在しているかを調べる検査です。
この副甲状腺機能亢進症がある場合、尿中のカルシウム濃度も高くなるので尿路結石ができやすくなります。

腹部超音波検査
この検査では、腎臓や尿管に結石がないかや、腎臓が腫れていないか(水腎症の有無)を調べます。

単純X線撮影
レントゲン撮影して、結石の有無を調べます。
ある程度大きな石は、白く写りますが、小さな結石やレントゲンに写りにくい成分のもの、骨と重なってしまったりすると、診断できないこともあります。

尿路造影検査
この検査は、造影剤を使用して、尿路の形状やどのあたりが結石によって閉塞しているかをレントゲンをとって調べます。

X線CT
この検査では小さな結石の発見やポリープ・ガンとの鑑別など、より詳しく調べたいときに用いられます。